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2011年 09月 18日

RSウイルス感染症について

 ここ数日、生後数ヶ月のお子さんでゼーゼーする方が数名受診。鼻水の検査で RSウイルスが陽性でした。RSウイルスは、上気道炎(俗にいう風邪)、気管支炎の原因ウイルスの一つです。冬の発熱するお子さんの中で、インフルエンザを除く原因の半分がRSウイルスともいわれている普通の病原体です。大きなお子さんは、発熱のみで咳もしませんが、生後6ヶ月以下の小さなお子さんが罹ると、気管支炎を起こし、多々ゼーゼーします。時には呼吸が苦しくなり入院することも稀にあります。但しすべてのお子さんが入院する訳ではなく、報告では 200 - 300人に一人程度とあまり多い訳ではありません。RSウイルスに直接効果のある薬は開発されておらず、治療は対症療法(痰をきったり、ゼーゼーを軽くする薬、呼吸が苦しい時は、入院して酸素投与等)となります。
 生後数ヶ月から1歳までの小さなお子さんが罹ると注意が必要ですが、大きなお子さんの場合、必ず入院するのではなどと極端に心配する必要はありません。(極度にRSウイルスに罹ると怯える方が多いのですが?)冷静に呼吸が苦しいのかみてみましょう。多くはありませんが、ゼーゼーして苦しそうな時は、躊躇無く救急病院を受診することも考慮しましょう。

by tsyagi | 2011-09-18 00:47


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